最近、NFTに興味を持って取引所を覗いてみたものの、「ガス代」という謎の手数料に驚いた経験はありませんか?
せっかく1万円のNFTを見つけたのに、ガス代が1万円もする…これって普通なの?
なんでこんな高額な手数料がかかるの?
わかります、その気持ち。私も最初は「え?この手数料おかしくない?」って思いましたもん。
今回は、NFT初心者が必ず直面する「ガス代」について、分かりやすく解説していきます。
- なぜガス代が高額になるのか(2024年版)
- 賢い人が使ってる最新のガス代節約術
- 初心者が損しない、ガス代の計算方法
結論から言うと、2024年は状況が大きく変わってます。イーサリアムの大型アップデート「Dencun」のおかげで、ガス代問題はだいぶマシになりました。
完全にゼロにはできないけど、新しい仕組みを使えば、昔みたいに「ガス代で破産!」なんて悲しい目には遭わなくて済みます。
それじゃあ早速、詳しく見ていきましょう!
NFTのガス代とは?イーサリアムの”燃料代”
まず、ガス代の正体について説明します。
ガス代とは、イーサリアムのブロックチェーン上で取引を行う際に必要な手数料のことです。
車を動かすためにガソリンが必要なように、イーサリアムネットワークを動かすために必要な「燃料代」という意味で「Gas Fee(ガス代)」と呼ばれています。
NFTの取引は主にイーサリアムのネットワーク上で行われるため、必然的にガス代が発生します。
このガス代は、取引を承認・記録する作業(マイニング)に対する報酬として、マイナーに支払われます。
マイニングとは、仮想通貨(暗号資産)のブロックチェーンネットワークにおいて、新しい取引データを検証・承認し、ブロックチェーンに追加する作業のこと
NFTのガス代はなぜ高額になるのか?
需要と供給の関係
ガス代が高額になる主な理由は「需要と供給」です。イーサリアムネットワークには処理できる取引量に限界があり、取引が集中すると順番待ちが発生します。
早く処理して欲しい人は高いガス代を支払うため、需要が多い時間帯はガス代が高騰します。まるでラッシュ時のタクシー料金のような仕組みですね。
2024年のイーサリアムは、以前より処理能力が向上していますが、NFTやDeFiの普及により、依然として混雑が発生しています。
ネットワークの処理能力限界
イーサリアムのメインネットは、1秒間に処理できる取引数が約15~30件程度に制限されています。これは、分散型で安全性を重視する設計上の制約です。
例えば、人気NFTプロジェクトでは数万人が一斉に取引を行おうとするため、処理待ちの行列ができてしまいます。この「渋滞」状態でガス代の価格競争が起き、高騰の原因となっているのです。
2024年現在、イーサリアムは「The Merge」や「Dencun」といったアップデートにより、1秒間の処理件数が向上しています。
しかし、Web3の普及によって取引需要も増加しているため、ピーク時には依然として渋滞が発生します。
NFTミント時は特に高額に
特に、新規NFTプロジェクトの「ミント」(新規発行)時は、大勢が一斉に購入しようとするため、ガス代が跳ね上がります。
人気プロジェクトだと、ガス代だけで数万円という事態も珍しくありません。
特に、新規NFTプロジェクトの「ミント」時は注意が必要です。
2024年は「Blur」や「Friend.tech」などのプラットフォームでガス代の最適化が進んでいますが、人気プロジェクトではまだまだ高額になることがあります。
NFTのガス代を抑える3つの方法
1. 最適化されたマーケットプレイスを使う
- Blur
ガス代最適化された新世代NFTマーケットプレイス - OpenSea(Seaport 1.5)
老舗の意地を見せて、ガス代75%カットを実現 - Friend.tech
ソーシャルトークン取引に特化した低ガス代プラットフォーム
2. L2ネットワークを利用する
イーサリアムのL2(レイヤー2)と呼ばれる拡張ネットワークを使うと、大幅にガス代を抑えることができます。
2024年は特に以下のL2ネットワークが人気です。
- Arbitrum
- Optimism
- Base
- zkSync Era
これらのネットワークでは、数円~数百円程度でNFT取引が可能です。
ただし、メインネットと比べると取引できるNFTの数は限られます。
3. 時間帯とガス代トラッカーの活用
ガス代は時間帯によって大きく変動します。
一般的に、以下の時間帯は比較的ガス代が安くなります。
- 日本時間の早朝(午前2時~6時頃)
- 土日の夜間
- 米国市場が閉まっている時間帯
Etherscanなどのガス代トラッカーを使えば、現在のガス代の相場が分かります。
待てる取引なら、ガス代が下がるまで様子見するのがオススメです。
NFTのガス代の支払いに関する注意点
イーサリアムの残高を確認
ガス代はイーサリアム(ETH)で支払う必要があります。NFTの価格がドルやイーサリアムで表示されていても、別途ガス代用のETHが必要になります。
これ、よく初心者が躓くポイントなんですよ。「NFTの価格は足りてるのに買えない!」って焦って、「あ、ガス代用のETHが足りてなかった…」ってオチ、私もやらかしました。
2024年からは、一部のプラットフォームでクレジットカード決済やステーブルコインでの支払いも可能になっていますが、基本的にはETHでの支払いが必要です。
失敗してもガス代は返ってこない
ここ、超重要です!
取引が失敗しても、ガス代は戻ってきません。「電車に乗れなかったけど、切符代は戻らない」みたいなもんです。
理不尽? そう思います。でも、これがブロックチェーンの世界なんです。
処理を試みた時点で、マイナーは作業を行っているため、その報酬としてガス代が発生します。
取引の成功・失敗に関わらず、ガス代は支払う必要があるのです。
ガス代の計算方法を理解しておく
ガス代は「ガス価格 × 使用ガス量」で計算されます。
- ガス価格
→その時点でのネットワーク混雑状況で変動する単価
- 使用ガス量
→取引の複雑さによって決まる固定値
2024年からは「EIP-4844」の導入により、データ保存コストが大幅に削減されています。
特にL2(レイヤー2)のガス代が従来の最大90%も安くなっているため、積極的な活用をお勧めします。
ただし、余裕を持った残高を用意しておくことをオススメします。
まとめ:NFTのガス代は仕方ない経費と割り切ろう
冒頭でお約束した3つの解決策をまとめます。
- ガス代が高額になる理由
→ Web3の普及による需要増加が主因だが、各種アップデートで改善中 - ガス代の節約方法
→ 最適化されたマーケットプレイス、L2の活用、適切なタイミング選択が効果的 - ガス代の計算方法
→ 基本は「ガス価格×使用ガス量」だが、2024年は新プロトコルにより計算方法も最適化
これまでガス代は「仕方ない経費」でしたが、2024年はテクノロジーの進化により、より賢く対応できる時代になっています。
ぜひ、この記事で紹介した最新の方法を活用して、効率的なNFT取引を楽しんでください。
最後に、NFT投資は価格変動リスクも大きいので、ガス代込みで考えた投資判断を心がけましょう。
「このNFTを保有する価値」とガス代を含めたコストを比較検討することが重要です。
NFTの世界は日々進化を続けています。めげずにコツコツ学んでいけば、きっと素晴らしい作品との出会いがあるはずです。